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【過去の情報】働きバチ、飛び始めました&行事の報告とご案内
発信日:2008年05月19日
発信者:菊池 玲奈
***トピックス*** 1.速報!働きバチが飛び始めました。 2.5月31日~6月1日、野付半島と別海町で捕獲行事とシンポジウム開催決定 3.東川町の「女王バチ捕獲」と帯広の講演会、無事に終了しました ********** 今日の東京は、蒸し暑い!一足先に梅雨がやってきたような蒸し暑さ。 じっとしていても汗がにじみます。これから大雨がやってくる模様。 なんだか気候が定まらず、体調を崩す人も多いようですが、皆様、お元気で お過ごしですか? =働きバチの確認が相次いでます!= 5月16日、18日、相次いで働きバチの確認報告が相次ぎました! 以下、モニターさんからの報告です。 5月16日:雨竜町・J.S.さんから 今日は久しぶりにポカポカ陽気、木陰がちょうど気持ちいい。 神社のエゾエンゴサクもほぼ終わり。タンポポ真っ盛り、でもセイヨウは99パーセント、 タンポポに寄り付きもしない。初めて働きバチ2頭を捕獲。チッチャイ。でも花粉がでかい。 去年は5月30日に働きバチを確認捕獲、やっぱり2週間早い。捕獲も女王バチモードから 働きバチモードに切り替えなくちゃ、見過ごしてしまう。 5月18日:恵庭市・K.E.さんから 5月18日現在のセイヨウ捕獲数は560頭、(昨年587頭)です。スタートが早かった割には、 やはり去年よりも少ない印象です。 エゾは特に少ないという印象はありません。17日にエゾとセイヨウの働きバチ初確認です。 現在はヒメリンゴが人気です。 ![]() <Sさん提供の写真です。営巣に成功した女王バチが最初に生む卵は、10個ほどと いわれています。シーズンの一番最初の時期は、まだ一緒に働いてくれる「働きバチ」が いないので、女王が自分で集められる花粉だけを使って子育てするため、最初にうまれる 働きバチは、栄養不足で体もとっても小さいのです。その後、働きバチの数が増えれば 増えるほど、集めてくる花粉の量は増加。エサとなる花粉の量にあわせて、女王バチは 産卵を続け、巣が大きく発達していきます。最初に生まれる小さな働きバチの捕獲は、 巣に大きなダメージを与えることが予想され、高い効果が期待できます!> 雨竜町の確認が、5月16日、恵庭の確認が5月17日。お二人とも、ほぼ毎日観察をして くださっているベテランモニターさんなのですが、やっぱり同じ頃飛び始めるんですね。 しかも、こんなに気候が不順で、昨年とは全然マルハナバチの様子も異なっている、と報告が きてるのに。皆さんから毎日届く報告を拝見しながら、研究室でさまざまな発見に、感動する やら、おどろくやら、です。皆さん、ありがとうございます。 =5月31日、6月1日、野付半島・別海町でセイヨウオオマルハナバチの観察会と、シンポ開催!= 昨年6月、根室支庁・野付半島でセイヨウオオマルハナバチの女王バチが、地域の方によって確認 されました。その後、残念ながら8月には営巣も確認され、野付半島でのセイヨウ定着が、明らかと なってしまいました。野付半島は、北海道内でもごく一部にしか生息しない、ノサップマルハナバチの 貴重な生息地。海岸に咲き乱れる野生の花々は、マルハナバチと植物が結んだパートナーシップの 証です。 ノサップマルハナバチは、セイヨウオオマルハナバチと見た目がよく似ている上、繁殖力がセイヨウに 比べて低く、セイヨウと間違って捕獲してしまうと、ノサップマルハナバチに大きなダメージを与える 可能性があります。そこで、地域の方にこの問題に関心をお持ちいただき、今後の監視に役立てて いただけるよう、野付半島でのマルハナバチの観察会と、別海町でのシンポジウムを企画しました。 行事は、下記の通りです。 「野付半島シンポジウム 野付半島の自然とマルハナバチ」 日時:5月31日(土) 14:00~17:30 場所:別海町マルチメディア館 マルチメディアホール 「野付半島でマルハナバチウォッチング」 日時:6月1日(日) 9:30~11:45 場所:野付半島ネイチャーセンター付近など、半島内 詳細を、ワードファイルにて添付させていただきます。今回は、マルハナバチ研究の第一人者、京都 大学の加藤真先生にもお越しいただき、野付半島の自然の素晴らしさについて、科学的な立場からの お話しもお聞かせいただく予定です。 ぜひ皆様、足をお運び下さい! ![]() <シコタンタンポポをおとずれるノサップマルハナバチ。女王バチは お尻が白くありませんが、働きバチの一部は、お尻が白くなるという 報告も・・・。ノサップマルハナバチの運命や、いかに!?> =東川町での捕獲行事、帯広での講演会、ご参加ありがとうございました= 東川町での捕獲行事を翌日に控えた5月9日(金)。お昼過ぎに旭川空港に降り たちました。そのつい数日前まで続いていた「初夏の日差し」を思わせる、散って しまったツツジと、芽吹いた緑。しかし私たちを包むのは、なんと気温7度の冷たい 空気・・・。東京なら「冬」の寒さです。 地元・東川町のモニターさんの車で、セイヨウをさがすものの、当然1頭も見あたらず。 翌日の行事が開始される9時の「予測気温」はなんと3度。 「これは、もう行事が出来ないのでは・・・・」という心配をよそに、沢山の方が今年も 羽衣公園に足を運んでくださいました。その数なんと60名! 本当にありがとうございました。 ![]() 当日は、東川町長も御挨拶にいらしてくださり、活動への気合いも入ります。 が・・・!皆さんお察しの通り、今年はハチが少ない!誰かが「見つけた!」となると、 あっという間にギャラリーが。 ![]() いつのまにか、咲いていたタンポポで遊び始める子ども達も現われ・・・ ![]() まったりと行事は終わったのでした。 今年の捕獲頭数は、合計37頭!うち1頭が花粉ダンゴ付女王でした。 標本は昨年秋に出来た慰霊碑に埋葬し、今年の活動のはじまりを報告したのでした。 ![]() その日の午後の「セイヨウオオマルハナバチを語る昼下がり」も盛況のうちに幕を下ろし、 その後、菊池は帯広へ。月曜の午後の講演会だったにもかかわらず、こちらにも60名を 超える方がご参加下さいました。 みなさん、おつかれさまでした! ==== 東川でも、旭川でも、帯広でも、そして、皆さんからいただく報告用紙でもメールでも 共通しているのが「今年はマルハナバチを見ない」ということ。 実は、東京もそうなんです。東大近くの「根津神社」(ツツジが有名)のツツジ祭りでも、 見かけない。ドウダンツツジも、コンフリーも咲いたけれど、見かけない。 母が好きでお花だらけにされているうちの庭でも見かけない・・・。いったいどうしたのでしょう!? マルハナバチたち、どこにいるの!? 昆虫は、いわゆる「当たり年」と「外れ年」があり、昨年多かった地域では、発生数自体が 少なくなってるの?それとも、捕獲の効果?(在来マルハナバチも少ない、と皆さんおっしゃって ますが)わからないことばかりですが、いずれにしても、もし本当に発生が少ない年なら、セイヨウを 叩くにはもってこい! まだまだ長いシーズンですが、今後ともどうぞ、よろしくお願いいたします。 ==おまけ== 旭川のスーパーモニター(ご夫婦で数千頭のセイヨウを捕獲してくださってます!)Iさんの勇姿。 ほかにも自転車や自動車に、工夫した「バスターズマーク」を貼ってくださる方が増えてます! かっこいい!! 東川での行事の写真、下記の写真はいずれも、上川支庁のTさんにご提供 いただきました。ありがとうございます! ![]() |
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