【アーカイブ版】セイヨウ情勢 : 市民参加による外来種(セイヨウオオマルハナバチ)モニタリングと対策のためのリアルタイム情報共有サイト

- 最終更新日: 2015年12月28日
本サイトは更新を終了しました。北海道生物多様性保全活動連携支援センター(HoBiCC)が運営する新「セイヨウ情勢」をご覧ください。

【過去の情報】早い春、マルハナバチたちも戸惑い中?

発信日:2008年05月07日
発信者:菊池 玲奈
ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたか?
東京は、まるで夏のような気候。
セイヨウの監視に時間を割いて下さった方も沢山いらっしゃったようで、
情報が寄せられています。皆さん、ありがとうございます!
今年は春が早く、サクラもツツジも、ゴールデンウィークに盛りを過ぎて
しまった場所も多いようですね・・・。
 
=報告用紙・送付のお願い=
 
今年の監視活動からは、初めてのご参加の方以外は、基本的に標本は
ご自身で埋葬など対応していただき、報告用紙のみをお送りいただくよう、
お願いをさせていただいています。
報告用紙の送付についてですが、勝手なお願いですが、出来れば1ヶ月に1度を
目安に、ファックスや郵送、メールなどでお送りいただけないでしょうか?
なかなかフィールドに直接お邪魔できない私たちにとって、皆さんとの調査用紙や
メールのやりとりで寄せられる情報は、本当に貴重なのです。
現地の状況などをシーズンにあわせて、出来るだけ早くこちらも把握し、
モニターの皆さんへの情報提供やアドバイスなど出来たらと思っています。
お忙しいことと思いますが、ご無理のない範囲で結構ですので、どうぞよろしくお願い
いたします!
 
 
=今週末、いよいよ東川町での捕獲行事が開催されます!=
 
いよいよ今週末、東川町での捕獲行事が迫りました。
例年にない気候のふるまいで、花は一足早く一斉に開花。
昨年は5月12日に満開だったサクラも、エゾムラサキツツジも、ちょっと厳しい!?
(5月5日、羽衣公園のツツジの様子。
大雪と東川の自然を守る会の皆さんが、花の状況をチェックして
情報を送って下さってます。ありがとうございます)
 
「巣さがししているのか、けっこう地面をうろうろしてますよ」という
お話しもあり、昨年のような「一網打尽!」は難しいかもしれないけれど
きっと、いい行事になると思っています。
もしご参加を予定下さっていて、まだこちらにお申し込みを戴いていない方が
いらっしゃいましたら、お知らせください。チラシを添付させていただきます。
 
<「セイヨウオオマルハナバチを語りあう昼下がり」にご参加くださる皆様へ>
~上川支庁・高橋さんより~
 
捕獲行事の予定されている10日の午後、上川支庁の主催で「セイヨウを語る
昼下がり」が開催されます。行事ではなかなかゆっくりお話しできない思いや疑問、
何でもかんでも持ち寄って、ざっくばらんにお話ししましょう、という企画。
私たちももちろん、参加させていただきます。
高橋さんから「自慢の道具、写真、なんでもお持ちよりください。パソコンや
プロジェクターも準備していますので、「発表したい!」という方も、大歓迎。
当日のご参加、お待ちしています」とのこと。
飛び入り参加もOKとのことですが、もしすでにご予定を組んでいただける場合は、
添付のチラシのとおり、0166-46-5922 上川支庁環境生活課自然環境係 に
お申し込みくださいね!
 
 
さて・・・タイトルにさせていただいて「マルハナバチたちも戸惑い中?」の件。
旭川、東川で活動いただいているモニターさんたちから、相次いで、下記の声をいただきました。
 
「過去2年間の活動と今年は大きく違いが出ています。マルハナバチ(外来・在来ともに)少なく
花の開花が早く、更に一斉に開花したためにハチが居ない。昨年活動した場所ではセイヨウは
少ない。在来は何処でも少ない、見かけない、これから目覚めるのかな (旭川市・Iさん)
 
「セイヨウオオマルハナバチの動向が昨年と様子が違う感じがします。昨年に比して、セイヨウも
在来種も飛来数が少ない感じがします。捕獲ゼロの日が目立ちます」(東川町・Tさん)
 
雨竜町からは、4月27日に
 
「今日は雨模様ですがこの春のハナバチ類は天候異変に合わせて「何か変です」。
(中略)エゾオオマルハナバチがいません。今年は自宅庭で1頭確認しただけです。
アカがたまにポツリと見ます。神社ではアカがたまに、エゾは全く姿がありません。
セイヨウの多さよりエゾオオマルハナバチが見当たらないのが異変です。他地区の状
況はどうなのでしょうか。数採りゲームではないけど26日までに115頭捕獲、24-25
頭が花粉付き」(雨竜町・Sさん)
 
というメールをいただいていました。
共通しているのは「在来マルハナバチが少ない」ということ。1年で生活史を終える一年生の生きもの
なので、いわゆる「多い年」「少ない年」はあると思いますが・・・目覚めが遅れているのでしょうか?
 
こうやって、生きもののふるまいに関する経年変化についてデータが蓄積されていくことは、とても
貴重なんです。
たとえば、イギリスでは、古くから蝶などの市民によるモニタリングか行われています。これらを通じ、
蝶類の分布が北上していること、出現時期が早まっていることなどが明らかにされ、温暖化の影響の
予測が為されています。このように、市民の皆さんが集めたデータは、保全の対策や効果の検証、
政策立案のための重要なデータなのです!
 
皆さんから戴いているマルハナバチの情報も、それに劣らず、素晴らしく、また貴重な観察データ。
セイヨウに対する「監視活動」の効果の有無だけでなく、在来マルハナバチやセイヨウの出現日などを
記録しておけば、今後温暖化などの影響予測にもつながる、貴重なデータになるかも!?
何かお気付きのことがありましたら、ぜひぜひ今後とも情報をお寄せ下さい。
 
それでは皆様、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。