【アーカイブ版】セイヨウ情勢 : 市民参加による外来種(セイヨウオオマルハナバチ)モニタリングと対策のためのリアルタイム情報共有サイト

- 最終更新日: 2015年12月28日
本サイトは更新を終了しました。北海道生物多様性保全活動連携支援センター(HoBiCC)が運営する新「セイヨウ情勢」をご覧ください。

【過去の情報】本年度集計第1弾、お届けします!

発信日:2008年06月27日
発信者:菊池 玲奈
東京は、昨日は14度。肌寒い雨の一日でした。
しかし今日は一転!朝からぎらぎらの太陽と、熱気。最高気温は28度。
一日で一気に倍!
こういう激しい気候の変化、そうはなかったと思うのですが・・・。
皆さん、お元気でお過ごしですか?
 
☆セイヨウは多い?少ない?皆さんの地域はいかがですか?
   ~本日現在の、セイヨウオオマルハナバチ捕獲速報~

相変わらず「今年はマルハナバチが少ないよ」という報告が、沢山届いています。
 
6月10日:室蘭市・Nさんからのメール
どうしたことか、今年、室蘭地方でいまだセイヨウを一匹も見かけません。4月の
暖気に発生を予知したのですが、5月の冷温、肩透かしを食った感じです。ここ
2~3日前から極端に暖かくなりましたので、それぞれの花畑を注意して見ましたが、
あまり早く飛ぶので種の確認は出来ませんが、小型の在来種と思われるもの3,4匹
見かけました。
 
6月18日:旭川市・Mさんからのメール
今年、うちの庭ではほとんどセイヨウが見られませんでした。
5月初めに女王2頭捕獲しただけです。
気づくと在来も来ていません。
ドウダンツツジにもブルーベリーにもまったく・・・
お向かいのお宅では数年ぶりにトマトの受粉ができなさそう、とのことで
ホルモン剤を使いました。
うちは自然にまかせることにしましたので、どうなるでしょう。
異常気象のせいなのでしょうか。
他の方のお庭はどうなのでしょうね。
 
6月25日:七飯町・Kさんからのメール
セイヨウオオマルハナバチなどは1頭も見かけません。庭にトマトやズッキーニなど
植えたのですが、果たして受粉できるのかどうか心配です。
5月の初めに夏日になったところもあったけど、その後気温の下ったところもあったり
して、こんなことで、いったん活動を開始したセイヨウオオマルハナバチなど、身体の
調子がおかしくなったのかも知れません。こうなると、人間も動植物も同じですね。
 
でもその一方で・・・
 
6月10日:雨竜町・Sさんからのメール
6月になってセイヨウの働きバチがワンサカでています。それにエゾやアカマルの働きバチが
増えています。エゾはトンと見かけなかったのに10頭いたら4頭ぐらいは在来種です。
それでもセイヨウは圧倒的に多い。家と勤務先の病院は100mほど、歩道脇の草地には
種が飛んで増えたルピナスが10株ほど咲いていますがそこにもセイヨウが居ます。
 
旭川市・Iご夫妻からのメール
6月12日:
働きハチ大量出現!女王が前年よりマルハナバチ全てが少ない状況だったのに。
例年と変りませんね。
6月21日:
働きバチ出てくるは、出てくるは。妻と姉が大量捕獲。2週間で冷凍庫メタボで
慰霊碑へ。
 
などなど、各地でずいぶん状況が異なるようです・・・。皆さんの地域ではいかがですか?
今日現在までに送付いただいた、報告用紙を集計しましたので、ご覧下さい。
 
 
☆セイヨウオオマルハナバチの普及啓発DVDが出来ました!☆
 
ちょっと前の話になってしまいますので、すでにご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、
環境省が、セイヨウオオマルハナバチに関する普及啓発DVDを作成されました!
釧路自然環境事務所が作成し、道東地域に向けた内容となっていますが、旭川や雨竜
町のモニターさんの活動の様子が紹介され、インタビューにこたえてくださっています。セイヨウ
オオマルハナバチとはどういう生きもので、何が問題なのか。そのあたりは、実は私が話をさせ
ていただきました。
タイトルは「セイヨウオオマルハナバチの分布拡大防止にご協力ください」。そしてサブタイトルは
「市民の皆様、あなたの力が必要です」!本当に、そのとおりだと思います。
環境省、北海道庁、そして、何より市民の皆さんがそれぞれの力を引き出しあって、進んで
きたセイヨウオオマルハナバチをめぐる取組み。H.P,から直接ご覧いただけますので、一度ぜひ
ご覧下さい。
 
 
3年目を迎えた監視活動。たくさんの方が、自分たちの地域の自然を守りたい!という熱い
思いとともに、活動を支え、ひろげてくださっています。
日高町では図書館の職員の方が、北見や帯広、野付半島などでは、博物館やネイチャー
センターが中心となって地域の情報をとりまとめて送って下さっています。
また、情報提供を地元の広報誌などで呼びかけ、対応をして下さっている方。
活動中に興味をもってくださった方に参加を呼びかけて下さっている方。
ひとりひとりが熱心に活動をして下さっているからこそ、活動の枠組みもどんどんしなやかに、
大きく育っている。そのことに本当にいつも力をいただいています。
セイヨウの数が少ない?といわれているこの1年。だったら捕獲の効果も高いはず!
まだまだ続くシーズンですが、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
 
☆ おまけの写真 ☆
 
2005年、北広島にお住まいのKさんからいただいたお写真です。
こんな複雑な形のお花でも、マルハナバチはちゃんと蜜のありかをつきとめて、
上手に対応しています。これはエゾナガマルハナバチかな・・・。
 
 
続きまして、今年、千歳市のHさんが「ルピナス」を訪れるマルハナバチの
写真を送って下さいました。左はセイヨウ、右はアカマルです。
ルピナスは、報告書では「たちフジ」や「昇り藤」など、いろいろな名前で
登場しますが、もともとは南北アメリカや地中海沿岸などを原産とする
外来植物です。
 
 
ルピナスはマルハナバチたちが大好きな花。
ひとつひとつのお花はこんな感じです。ハチが訪れるとその重さで花弁が開き、
花粉がくっつきます。うまくできてますねー。